オーダーメイドバイクシートの注意点
乗る人に合わせたシートの特徴
オーダーメイドのバイクシートは、お客様個人に合わせたものです。
その人の体型(足の長さや体重を含む)、乗車位置などを事細かに分析し、シートにそれらの情報を落とし込んで制作することになります。
出来上がったシートは、その人にフィットした物となりますが、他の人にはフィットしにくい、もしくは使用することができないシートが完成する場合があります。
ここで、バイクシート以外のオーダーメイドについて考えてみることにしましょう。
バイクシート以外の特注品
世の中にはたくさんのオーダーメイドがあります。
スーツ、ドレス、クツ、メガネなどなど、その種類は豊富です。それらのどれを取っても、注文者以外の人が使用することはありませんし、注文者以外の人が使用することがそもそもできない場合もあります。
例えばスーツをオーダーメイドした場合、注文者の体型を徹底的に採寸し、仕上げて行くことになるでしょう。そして完成したスーツは、注文者本人は快適に着こなすことができる反面、注文者以外の体型には合致しない可能性が高く、使用することができないはずです。
この点、バイクシートも全く同じことが言えます。注文者以外の方が座ってもフィットせず、乗り心地が悪い場合もあるかもしれません。
特注なので汎用性は低い
バイクシートはその性質上、誰でも簡単に座ることができます。他の人のオーダーメイドしたスーツを着たりメガネを装着したりする機会はそうはありませんが、バイクのシートなら気軽に座ることができてしまいます。
しかし、注文者以外の方が座って走行してしまうと、乗り心地が悪かったり、シートの形が変形してしまうこともあるかもしれません。
あくまでも注文した方に合わせて作ってある物なので、その方以外が座ってしまうと壊れてしまう場合があるのも致し方ないことなのです。
体格のいい人が、細身の人のために作られたスーツを無理矢理着てしまうと破けてしまうのと同様、ターゲットとした人以外が座ってしまうと破損してしまう場合がバイクシートにもあるのです。
オーダーメイドと汎用性は、表裏一体の関係にあると考えることができます。
オーダーメイドのバイクシートの使用方法
もしオーダーメイドでバイクシートを制作したら、注文者以外の方の乗車はお避け下さい。
しつこいようですが、オーダーメイドのバイクシートは、その人専用です。汎用性はありません。誰でも乗車することができるシートではありません。
普段からバイクシートは「誰でも座ることができる」という印象が強いため、オーダーメイドシートであるにも関わらず気軽に他の人を乗車させてしまうケースが散見されます。
オーダーメイドのバイクシートは非常に繊細でデリケートです。他の人の為に作られている物ではありません。注文した人のために作られている物なのです。したがって、注文した人が正しく使用すれば、理想的な乗り心地を維持することができるすばらしい物であるということができますが、間違った使用方法をすると壊れてしまいます。
永くシートを愛用するためにも、正しくシートを扱うことは、大切なことであると考えることができます。