アンコ抜き・アンコ盛りの重要性と必要性
皆さんこんにちは、バイクシート張替え屋、web担当SSウェブデザイン・堀川です。
今回は、店舗にお邪魔して、「自分の体型に合っていないシートをオーダーメイドでカスタマイズする」という現場に立ち会わせていただいております。
アンコ抜き・アンコ盛りは、どのようなときに必要なのか?
皆さんは、ご自身のバイクに乗っていて、
「信号待ちなどで止まるとき、つま先しか地面に届かないな」
「止まっているとき、ちゃんと地面に足をつけたい」
「もう少しシャコタンにならないかな」
「ハンドルまでが遠くて背もたれに背中がつかないな」
「背もたれにつかないため着座位置が安定せず、疲れちゃうな」
「シートが固くてお尻が痛くなっちゃうな」
などといったお悩みはございませんか?
実はこれらのお悩みは、すべて「アンコ盛り・アンコ抜き」で解決する可能性があります(100%ではありませんが…)。
バイクの純正シートという物はすべての人にフィットするように作られているのではなく、「平均値」で作られているため、人によっては乗りにくく、座りにくいといった悩みがありがちです。
例えば日本で作られたバイクなら、日本人の平均的な体型を参考に作られています。日本の平均なら自分にフィットする可能性も高いのですが、それが外国製のバイクになってしまうと、そのバイクが作られた国の人々の平均的な体型を元にシートやバイクが作られていますので、なかなか日本人の体型にマッチしてくれません。
しかし、足付きが良くなるようにバイクの車高を下げて足が届くように改造したり、背もたれに背中を付けたままハンドルが握れるようにハンドルを改造したりするには10万単位の費用がかかります。
その点、アンコ抜き・アンコ盛りなら、それらの半額以下で施行することができますし、とっても経済的です。悩みがアンコ抜き・アンコ盛りで解決するなら、ぜひやってみることをお勧め致します。バイクシート張替え屋なら、格安にてアンコ抜き・アンコ盛り及び張替えをさせていただいております。
「足付きが悪いからなんとかしたい!」
とお悩みの方には、アドバイスさせていただきますので、是非一度お問い合わせください。
今回私が立ち会わせていただいた作業も、アンコ抜き・アンコ盛りを施して張替える、という物でした。最近、このようなお問い合わせがたくさん来ていますので、実際の現場を見ることができて良かったです。実際に現場を見ると、説得力のある記事を書くことができますからね。
作業工程を紹介しちゃいます
今回は珍しく、私に作業現場を見せてもらえました!
いつもは「企業秘密だ!」と言われて門前払い(笑)だったのですが、今回はお客様にもブログにも公開して良いとのことだったので、写真をバシバシ撮っちゃいました。
さて、今回の作業はアンコ抜き・アンコ盛りを施したシートベースに新しくシートを張り付けるという物でした。
分かりやすく、シートを真横から見たところをイラストにしてみました。左がバイクの進行方向、右が後ろであるとお考えください。
まず「A」の部分ですが、今回はここにアンコ盛りを施しました。依頼主様は背もたれに背中が付かずに、運転中にすぐ疲れてしまうとお悩みのようでした。ハンドルを前に持ってくるよりアンコを足して座る位置を前にした方がお財布にも優しく済みます。
ここにアンコを数センチ足すだけで、運転や着座位置に劇的な変化が起きます。実際にアンコ盛りをした方も、口を揃えて
「運転しやすくなった!」
「疲れにくくなった!」
とおっしゃられます。同じような悩みをお持ちの方、ぜひ背中のアンコ盛り、お試しください。
続いてイラストの「B」の部分ですが、こちらは足付き改善のためアンコ抜きを施しました。つま先しか届かないのと、足の裏全体が地面に届くのでは驚きの変化があります。止まっているときの安定感が増し、風に煽られて倒れる危険性も減り、疲れを感じにくくなります。
シートの整形と型取り
私がお店に到着したときには、既にシート整形と型取りが終わってしまっていたので、その作業中の写真は撮れませんでした…。
掲載した写真は、シートのウレタン部分にアンコ抜き・アンコ盛りを施し、その後生地を裁断するために採寸し、線を引いた状態の物です。設計図は無く、どのような形の生地が必要か、縫いしろやタッカーを打つ部分など、この時点ですべて職人さんの頭の中で計算されています。
最終的に生地を張るときに引っ張るのですが、そのときにどの程度生地が伸びるか、どのような形で縫ったら強度を保ったまま維持できるかなども計算されています。圧巻の職人技ですね。
裁断するのは線の通りでなく、若干変化させます。この辺は理論ではなく、経験から来るのでしょう。素人の私には、どのような基準で裁断しているのかサッパリ分かりませんでした。
私から言えることは、型に引いた線に「似た」形で生地を裁断していた、ということだけです。
型に沿って切り取ったシートの縫製
切り抜いたパーツをパズルのように型に当てはめてみました。
引かれた線の領域よりは若干大きめで、これも計算のうちなんだそうです。
縫ったり張ったりする際に、ピッタリだと不都合があるので、若干大きめに裁断してありました。
正確ですが機械は使わず、すべてフリーハンドで裁断していました。素人には到底使えなさそうな、巨大な裁ちバサミが印象的でした。
慣れた手つきでミシンに油を注し、目にも止まらぬ早さで上糸と下糸を取り付けていました。プロです。
シートにステッチを入れるため、その都度糸を変えなければならないのですが、その作業がとても早くて、思わず
「スゲー」
と言っちゃいました。
僕なら絶対に曲がっちゃうし、あのスピードで縫ったら自分の指まで縫っちゃいそうな気がしました。
縫う順番も職人さんの頭の中で計算されており、最初はこのパーツとこのパーツを縫い合わせる、そして糸を変えてステッチを入れる、また糸を変えてこのパーツとこのパーツを縫い合わせる、といった具合に、スピーディーに縫製の作業は終了しました。
縫製したシートの張り付け
縫製が終わったら、最後の仕上げとしてタッカーで縫製したシートをシートベースに張り付けていきます。
シートをかぶせてタッカーでバンバンやるんだろうなぁって予想してたら、全然違いました。
ミリ単位で調整を加えながら、時間をかけてじっくり張っていました。最も時間と手間をかけて作業している感じでした。
1本でもシワが寄ってしまうと完成度が下がってしまうらしく、慎重に丁寧に張っていました。
引っ張っては調節してタッカー、の繰り返しをすることにより、この作業は終了しました。
こうしてすべての工程が終わって完成品が出来上がりました。
普段はこの状態の物ばかり目にしていたのですが、ここまでくるまでこんなに手間と時間をかけていたというのは、まさに予想外でした。
日本のものづくりの真髄を見たような気がします。
これでまた一人、「乗り心地の良い自分に合ったカスタムシート」を手に入れることができると思うと嬉しくなります。
今回の記事と同じようなお悩みをお持ちの方、いらっしゃいましたらぜひバイクシート張替え屋にご用命ください。
シートを装着した画像を送って頂きました!
今回のお客様、シートをバイクに装着した画像を送って下さいました。
以下、お客様から頂いたありがたいお言葉を引用させてもらいたいと思います。
シート張替有難う御座いました。
張替えたシートをバイク(H-D FLTRX)に取り付けた写真を添付します。
張替えたシートを取り付けて約700km走りました、アンコ抜き・盛りバッチリでした、運転がしやすくなりました。
青ステッチも主張しすぎず非常に良いです、バックセットもいっしょに合わせて張り替えていただいたので、違和感がなく自然にみえます。
望み以上の出来に満足・感謝しております、また張替の時は宜しくお願いいたします。
お客様に喜んでもらえて、私も社長もとても嬉しいです。
今後も、お客様にお喜びいただけるよう、頑張っていきたいと思います。